前回、彼女の母親の身勝手な行動と、あまりにも高金利な利率をタイ人彼女が背負わなければいけなという同情から、勉強という自己投資を条件に無利子でお金を貸してあげることにしました。今回、その後どうなったかについてブログを書きました。
前回のブログ(前編)についてはこちらからどうぞ。
目次
浮かびあがる闇
100,000バーツを銀行に送金後、彼女は有給休暇を取得して、母親とコンケンに夜行バスで向かいました。バスに乗る前や、バスに乗った時、コンケンに早朝に着いたとき、コンケンを出発して、ラヨーンに向かうとき、ラヨーンに向かっている途中に渋滞にはまってしまったとき、などいつも以上に細かく連絡をくれたのは、やはり無利子で100,000バーツが貸してもらえた事が大きいのではないかと思っています。
コンケンから戻ってきた翌日からは、私の約束通り、車は利用せずに会社の駐車場に置いておく(利用するとガソリン代が掛かるため節約必須)。通勤は無料の会社のミニバンを利用して、通勤。英語の勉強を3時間。特に英語の勉強に関しては、日本語通訳として外国語である日本語を勉強した彼女からすれば、英語の勉強は難しくないと思っていたので、あまり気にしていませんでした。
ある週末、二人で日帰りで遊びにいき、彼女を家に送って私が家に着いたときにLINEが来た。「すごく疲れた」と。え??と思い理由を聞くと、「親と電話してすごい疲れた」との事。
かなり悪い予感がして、「またお金の話?大丈夫?」と聞くと、「あまり大丈夫じゃない。親の印象が悪くなるから、まだ詳しくは話せない」と返信が。
その返信だけで、私は十分確信しました。やっぱり、まだ親の借金はあったんだ!と。
その3時間後、彼女からLINE(下記原文)
「ごめんね。悪いけど明日また車を借金しに行く。」「貴方のお金は毎月2万返すのは今のまま。」「怒られると思うけど」「すみません」「今回は最後と言われた。」
との事。
電話で事情を聞くと、母親には別の借金があり、その借金はかなり悪いところから借りているのだが、コロナ影響で、父親、母親がやっている宅配事業が赤字のため、全く借金の返済ができていなかったとの事。
また、母親は、前回の100,000バーツの借金については、借金はこれだけだからという理由で勝手に車を担保に出して、彼女を納得させていたようだが、今回も別の謝金があった事で母親に騙されたと彼女は凹んでいた。
私は、そこまでして借金の返済を手助けするのはおかしいし、そもそも私は、車をコンケンから取り戻すために100,000バーツを貸したのに、また車を担保に‘出して借金をするのはおかしいという事で、彼女に対して説教をした。
また、実家の土地があるなら、なぜそれを担保にしてお金を借りないの?もしくは、なんで売って現金にしないの?などと、できるだけ母親のお金の問題は母親だけで解決させなきゃダメだよと強く促した。両親の知り合いでも誰でもいいから、自分達で払わせなきゃだめだよと。
なぜ、母親がこのタイミングで借金の話をしてきたのかは理由はわかっていた。
前回の車を取り戻すための100,000バーツを用意してしまった私の存在がいる事を彼女は母親に伝えており、母親が彼女にお金の助けを申し出れば、私が手伝ってくれるだろうという事をわかっていたのであろう。
彼女の母親にも腹が立ったが、お金を出してしまって、このような結果になってしまった事に原因が自分にもあることに腹立たしかった。
しかも、この別の借金の事を伝えられたのは、彼女の給料日の翌日。明らかに確信犯。
そして、今回、両親が返済をしなければいけない金額は150,000バーツ。
とてもじゃないけど、つい先日まで100,000バーツの返済で困っていた人が払える金額ではない。また、彼女に助けを求めてきたとき、両親も既にあらゆる知人に頼み込んでかき集められたのが、20,000バーツだけだったとの事。
だからと言って、すぐに残りの130,000バーツをすぐ出せるかと言ったら、そんなにお金に余裕はない。だからこそ、売れるものなら、実家でも田んぼでも売って現金を作って返済するのが筋という事を伝えて両親を説得してと再度依頼をする。
その結果、実家で大事にしていた田んぼを売るという決断をしてくれたという。
ただ、すぐには田んぼを売ることができないので、いったん、田んぼを担保に入れて、現金を作るという事で、母親が承諾したらしい。
しかし、翌日、やはり両親は現金を20,000バーツしか用意できなかったらしく、彼女はバンコクに車を担保に出しに行き、いったん現金を作りにいくという連絡が入る。
もうそれで解決できるなら、さっさと解決してほしいと思い、「気をつけて行ってね」とLINEをする。
タイの闇金
その返信に来たのが、彼女からの緊急LINE。「まだバンコクの両親の実家に着いてないけど、60,000バーツを貸してほしい。今、借金とりが家に来てて、お金を渡さないと帰ってくれないと両親から連絡があったとの事。とりあえず、渡せるお金だけ渡して帰ってもらいたから60,000バーツを貸してほしい。車を担保に出して得たお金で借金を返す」との事。
状況が全く理解できなかった私は、「とりあえず警察に連絡して」と返信。
その後、彼女がバンコクの両親の住まいに着いて、借金とりの人と話をしたとの事。その借金とりの人はただの借金回収のための雇われで、その人と話をしても命令で回収しに来ているだけだから、借金を待つという判断はできないとの事。
そのため、彼女がお金の貸主に会って、仕事の内容や給料明細などの返済能力を証明して、借金を待ってもらうように雇い主(闇金)に話をしに行くと、言い始めた。
私は、絶対に話の通じる相手ではないし、貸主がお金を返して欲しいと言ってるのにお金を返せないのであれば、見返りにいますぐお金を稼げるような風俗業に送り出されるのではないかと思い、電話で必死に彼女を説得。その時、もし行くなら縁を切る。その代わり、60,000バーツならすぐに渡せるからと送金した。彼女もその時の全財産の20,000バーツと私の60.000バーツを渡し、両親に「この80,000バーツを渡して、残金は田んぼを売ったお金で返済するように」と伝え、翌日からラヨーンの仕事に戻った。
余談ではあるが、私が出した60,000バーツは、クレジットカードの利用額の自動引き落としのために残しておいた唯一の現金でした。証券口座には、金融資産としてお金は存在するものの、生活費やクレジットカードの支払い金額以外は、株を購入しており、その株を現金化するまでに1週間程度の日数が掛かる。その事を彼女に伝えたところ、当初6%の月利で100,000バーツを貸してくれるといっていたマネージャーがまだ貸してくれるとの事。ただ、母親が田んぼを担保に出すから、そんな高い金利を借りるのはアポだと思っていたし、彼女にも金利がいかに無駄なことかとという事をさんざん伝えていた。
その2日後くらいに、母親が私と彼女の合計金額80,000バーツを含めた借金返済を目的として田んぼを担保に出すためにコンケンに帰っていた。
隠されていた母親の秘密
これで一件落着かと思ったが、事態が変わった。
彼女から、「コンケンに行った母親と連絡が取れない」と連絡がはいる。。。
やっと連絡が取れて、母親と電話をした彼女からの一言目は「親と縁を切る」との事。
彼女自身も母親と話をして、家族の関係を切らないといけないと思うくらい気が動転していたらしいのか、母親の行動が恥ずかしいのか、電話の向こうで、涙声に出しながらなかなか話してくれなかったが、30分くらい経ちようやく何があったのかを話してくれた。
実は、一番初めの100,000バーツの返済問題よりもずっと前に、既に母親は田んぼを担保に出して、お金を借りていたのだった。その使い道はギャンブルで、父親にも田んぼの担保の事や、お金の使い道については説明していなかったとの事。コンケンに戻って、知人を尋ねれば何とかなると思っていたが、結局は何ともならず、すぐに返すからといって借りたお金を返せない理由を正直に伝えるしかなくなったとの事。
何しにコンケンまで帰っていったのか全くわからなかった。
と同時に、じゃあ、すぐに返すと言われて貸した私の60,000バーツと、彼女のその時の全財産の20,000バーツはどうなるの。。。?という話になる。とにかく、現金が必要だった。
真っ先に浮かんだのが、車を担保に100,000バーツまでなら貸せると言っていた彼女の勤務先のマネージャーだが、翌日に彼女が相談したところ、既に他の人にお金を貸してしまったため、今更お金を貸すことができないとの事。
となると、もう最終手段で、保有している株の80,000バーツ分だけ売って、クレジットカードの支払いと彼女の生活費を貸してあげるしかないと、保有株の一部を売却。クレジットカードの支払いは1日遅れで、利子は多少掛かったもののも何とか支払いには間に合った。
その時に彼女の月額の固定費を確認した。
・車のローン 8,500バーツ
・家賃 3,750バーツ(光熱費込み)
・クレジットカード支払額 毎月2,000バーツ
合計 13,750バーツ
+流動費として、食費が加算されるため、20,000バーツも生活費があれば問題なかった。
しかし、このクレジットカードが、なぜ毎月固定で2,000バーツかというと、日本で仕事をしていた時にタイで作ったクレジットカードの支払いを一切しておらず、利用停止となり、利子等が膨れ上がった挙句に、毎月2,000バーツで総額40,000バーツ程を支払い続けているとの事。
また、当然支払いをしていないで利用停止になったために、個人情報はブラック顧客となり、数年間は新規でクレジットカードを作ることはできない状況になっているとの事。
この話を聞いたときに、「あの母親にしてこの子あり」と思うのは言うまでもなかった。
翌月、彼女の給料日が支払われると、こちらから催促する事なく、20,000バーツを振り込んでもらった。彼女の残金は24,000バーツ程あり、車のローンや、家賃、クレジットカードの支払を終えても食費や生活費には先月よりも若干余裕があり、先月我慢していた焼肉ブッフェなどに行く計画を楽しみながら、立てていた。
私は無駄遣いはしないで、早く私の借金を返してね(笑)と嫌味を込めて伝えるも、そんな言葉は全く耳に履いていなかった。
彼女の隠し事
週末、突然、彼女から「火曜日に返すから20,000バーツ貸してくれない?」というLINEが来た。え、どういう事?と思い、「何に使うの?」と聞くと、「クレジットカードの与信枠を増やすために20,000バーツを返済したい。でもすぐに20,000バーツを引き出すから、お金はすぐに返すから安心して」との事。
はい?? このLINEを聞いたときに意味がわからなかった。
クレジットカードは使えないはずでは。。。? 仮に使えたとしても、返済してすぐにキャッシングしてお金借りるって、典型的な一生借金から抜け出せない人のルーティンじゃん!と。
私は学生の時に消費者金融アイフルのATM操作のコールセンターでアルバイトをしていたのですが、やはりそういった消費者金融でお金を借りる人は変な人が多かったのです。
毎月の返済額を返済すると、借りれるお金の枠が増え、その金額分をまた借りることで、いっこうに利子による合計返済額が増えていくという無限ループを、少し考えればわかるのに、全く理解していない人が多い印象です。
それで、その20,000バーツのクレジットカードは何のかというと、実は、使えるクレジットカードはあるのだけれど、利用額50,000バーツまで使い切っており今のままでは使えないから、20,000バーツをいったん返済し、利用可能枠を増やしてから、20,000のキャッシングを行い、何かあった時にクレジットカードが使える状態にしたいとの事。
それで、そのカードは本来であれば、毎月いくら返済しなければいけないのか確認したところ、3,000バーツとの事。じゃあ、先月に確認した固定費用に含まれていないのはなんで?と聞くと、この金額は返してもすぐに引き出せるから、必ず返さなきゃいけないお金ではないとの事。
という言い訳を聞いて、さすがに頭にきました。これまで、さんざん、お金を借りるときに利子は無駄だから、できるだけ早く返済をしないと無駄金が発生しているという話をしているから、無利子で貸しているのに、全く理解しておらず、借金よりも自分のやりたい事を考え、あげくの果てに、まだ自分自身の借金額を増やそうとしていたのです。
もちろん、20,000バーツの貸出は拒否しました。
彼氏だからお金を毎回貸してもらえると思わせてしまった私にも原因はありますが、彼女に関しては、お金を借りるという事や、お金の使い方に対して楽観的な傾向がありました。これは、彼女だけではなく、多くのタイ人にも該当するのではないでしょうか。
最後に
最後に、ここまでこのブログを読んでいただいた方にお伝えしたいのは、恋人であれば財産分与という言葉は使いませんが、一度、結婚してしまって、相手の借金が膨大だと分かった時に離婚をしようとしても、財産が折半になってしまうため、あなたの資産はきれいになくなってしまうという事です。
付き合う前から、借金の有無や、クレジットカードの利用状況、両親の借金などについて聞きだすことは難しいと思いますが、結婚するときには注意が必要かと思います。